なんでうちの子は野菜が食べられないんだろう。
なんでうちの子だけ給食苦手なんだろう。
私もそう悩んで、自分を責めていた時期がありました。
でも、ちょっと待って。
そもそも野菜って絶対に食べないと死にますか?
給食苦手な子は存在価値のない子ですか?
絶対に違いますよね。
ちょっと極端なたとえを出してしまいましたが。
開き直りと言われればそれまでですが、ほんの少し視点を変えるだけで親と子供の気持ちが楽になるならそれで良くないですか?
いろいろ努力も工夫もしたけど「食べられない」ことに悩んでいる皆様、私と一緒にドーンと構えましょう。
目次
今でもある「居残りさせてでも食べさせる」風潮
わが家の次男の担任は、幼稚園の中でも歴の長い大ベテランの先生なのですが、給食に関してすごくこだわりのあるかたで、懇談のたびに報告されることは毎回給食のこと。
次男くんは給食を食べませんね。
次男くんは給食中全然手と口を動かさないんです。
次男くんは野菜を嫌がります。
知ってる。私、母親だから。
もっとさー、これができましたとか、これをしてる時が楽しそうでしたよとか、これが得意なんですねとかあるでしょ。
べつに給食食べるためだけに幼稚園通ってるわけじゃないからね?
ただでさえ給食が苦手な子に「給食が苦手だ」ということを刷り込むのはやめてくれ!
と言いたいところですが、角が立たない言い方を考えるのも疲れるし気も弱い性格なので、言えないまま卒園してしまいそうです。
育児雑誌の「食育」神話に振り回された乳児期
好き嫌いなく何でも食べられる子になってほしい。
好き嫌いのない子に育ってほしい。
親なら誰もがそう願って食事を与えてきたはずです。
料理が苦手で面倒くさがりな私ですら、長男が赤ちゃんの頃は薄味の離乳食を作ったり、野菜を細かく刻んだりミキサーにかけたり、いろんな努力をしてきました。
育児雑誌には、「食育は大切」とか「味覚は3歳までに決まる」なんていう文言とともに、ちっとも簡単じゃない「簡単離乳食レシピ」が紹介されていたので、そういうものなんだと思って、一からだしを取ったりシラスの塩抜きをしたりひたすら面倒な工夫を重ねるわけですよ。
だって3歳までに薄味で素材の味がわかる好き嫌いがない子に育てないと親失格だと言われてるような気がしたから。
落ち着いて料理すらできない乳幼児期にですよ!
あの頃の自分に言ってあげたい。
そんな面倒なことしなくてもいいよー!
薄味で育てた長男も、大人の取り分けで育った次男も、結局は野菜嫌いだよー!(笑)
工夫を重ねた結果子供が野菜を好きになれた!とか成果が出た人はいいですが、私のように何をしても食べてくれない親からすると、育児書も育児雑誌も害悪でしかない。
今なら「ハイハイ、それは理想論だよねー!」と、笑い飛ばせるのになぁ。
好き嫌いが激しいのは親のせいじゃない
どんなに工夫してもやっぱり食べない子は食べないんです。
これは、わがままを許してきた親が悪いとか、離乳食の与え方が間違っていたとかそういう問題ではないんじゃないかな、と実際に2人の子供を育てていて思うのです。
実際に子供は「味蕾」と呼ばれる味を感じるセンサーの数が大人の2倍以上あり、味には敏感なのです。特に苦みや酸味など本能的に不快感を感じる味は、大人はわからなくても子供は敏感に感じ取っている可能性があります。
それに、遺伝もあるのかもしれない。
私自身は小さい頃から好き嫌いなく何でも食べる子だったのですが、夫は野菜も給食も苦手で苦労したと言っていました。(性格は関係ないと思いますが、ちなみに夫は超神経質な性格)
その夫も今では何でも食べるようになっていますし、大体の大人がそうですよね。味覚は歳とともに変わるものです。
身長・体重・性格は個人差が認められているんだから、味覚だって個人差があるに決まってる。
今苦手なものがあっても、給食をほとんど食べられなくても、成長や体調に影響がないのであれば、何の問題もないと思うんですけどね。
よっぽど栄養が心配なら、今は子供用のサプリなんかもありますし。
食事は楽しく食べるのが一番。
嫌いなものはいつか食べられるようになるだろうし、一生食べられないものがあっても何の問題もないんじゃないかなと思っています。